【NYA-】アメリカ西海岸と日本のカルチャーミックスが生み出すアート。 アーティスト「hi-dutch」とのコラボ記念インタビュー
木材に並んだカラフルな毛糸を樹脂で閉じ込めることにより、
温かみのある、しかし他に類を見ない作品を生み出している、
「hi-dutch」(ハイダッチ)ことヒダタカヒロさん。
ファッションやデザインの業界だけでなく、
現代アートのシーンでも注目を集める作家と、
この夏、「NYA-」の初コラボが実現しました。
今回のコラボを記念して、千葉県にあるヒダさんの作業場を訪問。
独特な作風の原点やコラボレーションの感想について、
たっぷりとお話を聞きました。
温かみのある、しかし他に類を見ない作品を生み出している、
「hi-dutch」(ハイダッチ)ことヒダタカヒロさん。
ファッションやデザインの業界だけでなく、
現代アートのシーンでも注目を集める作家と、
この夏、「NYA-」の初コラボが実現しました。
今回のコラボを記念して、千葉県にあるヒダさんの作業場を訪問。
独特な作風の原点やコラボレーションの感想について、
たっぷりとお話を聞きました。
木材に並んだカラフルな毛糸を樹脂で閉じ込めることにより、
温かみのある、しかし他に類を見ない作品を生み出している、
「hi-dutch」(ハイダッチ)ことヒダタカヒロさん。
ファッションやデザインの業界だけでなく、
現代アートのシーンでも注目を集める作家と、
この夏、「NYA-」の初コラボが実現しました。
今回のコラボを記念して、千葉県にあるヒダさんの作業場を訪問。
独特な作風の原点やコラボレーションの感想について、
たっぷりとお話を聞きました。
温かみのある、しかし他に類を見ない作品を生み出している、
「hi-dutch」(ハイダッチ)ことヒダタカヒロさん。
ファッションやデザインの業界だけでなく、
現代アートのシーンでも注目を集める作家と、
この夏、「NYA-」の初コラボが実現しました。
今回のコラボを記念して、千葉県にあるヒダさんの作業場を訪問。
独特な作風の原点やコラボレーションの感想について、
たっぷりとお話を聞きました。
――ヒダさんの作風にはサーフィン文化が強い影響を与えているそうですね。
hi-dutch:もともと僕は美術学校出身ではなく、完全に独学で作品を作り始めました。若い頃からサーフィンが好きで、10代のうちからサーフショップで働くようになったんです。そこでサーフボードの修理を担当していたときに、樹脂を扱う技術も覚えました。
ほかにもショップのオリジナルTシャツを作ったり、ショールームのディスプレイやオブジェを作ったりするようになって。そういう活動を面白がってもらった人やブランドなどからグラフィックデザインやイラストの仕事の依頼が来るようになり、徐々にアートディレクターのようなことまでやるようになりました。
だからアートへの入り口が美術ではなく、サーフィンやボードカルチャーへの興味から入っているんです。
ほかにもショップのオリジナルTシャツを作ったり、ショールームのディスプレイやオブジェを作ったりするようになって。そういう活動を面白がってもらった人やブランドなどからグラフィックデザインやイラストの仕事の依頼が来るようになり、徐々にアートディレクターのようなことまでやるようになりました。
だからアートへの入り口が美術ではなく、サーフィンやボードカルチャーへの興味から入っているんです。
――でも、ヒダさんのご出身は千葉県野田市で、海からは離れた土地ですよね。どうしてサーフィンに興味を?
hi-dutch:海からは遠いんですが、野田には1970年代から続く、老舗のサーフショップがありました。今は閉店しているんですけど、日本でもかなり古い部類に入るお店で、そのお店を中心にサーフィンが盛んな湘南や千葉の海沿いの人たちとの交流も生まれました。
海からは離れているけど、当時の野田にはアメリカ西海岸文化の紹介者の方々がいたんですね。その影響で僕も子どもの頃からストリートカルチャーやボードカルチャーを浴びて育つことができたのです。
海からは離れているけど、当時の野田にはアメリカ西海岸文化の紹介者の方々がいたんですね。その影響で僕も子どもの頃からストリートカルチャーやボードカルチャーを浴びて育つことができたのです。
――それだけ愛着がある地元だからこそ、今も住み続けているのですね。
hi-dutch:そうですね。この作業場もありますし。ここは知り合いに土地を貸してもらい、友人たちとDIYで建てました。
制作自体は別の場所で行っているので、作品の保管場所や、友人たちとのちょっとした隠れ家として使っています。趣味の空間ですね。
制作自体は別の場所で行っているので、作品の保管場所や、友人たちとのちょっとした隠れ家として使っています。趣味の空間ですね。
――すごくいい雰囲気の場所ですよね。ところで、いつ頃からヒダさんはアーティストとして活動することに?
hi-dutch:周囲に写真家やイラストレーターはたくさんいたので、キャリアを積むうちに自然とグループ展などに誘われる機会も増えました。
そういう中で「自分らしいオリジナルの表現を作れないかな」と模索するようになり、自分にはサーフボードの修理で培った「樹脂を扱う技術」があるじゃないかと気が付きました。
ただ、それだけでは何か足りない……と悩んでいたときに、うちの奥さんが趣味の編み物で使っていた毛糸を見て、「これが使えるかもしれない」と閃いたんです。
木の板にペイントするのではなく、余った毛糸を模様のように並べ、それを樹脂で固めて作品にする。ほかの人がやっていないし、面白いのではないかと作り始めました。それが20年くらい前のことですね。
そういう中で「自分らしいオリジナルの表現を作れないかな」と模索するようになり、自分にはサーフボードの修理で培った「樹脂を扱う技術」があるじゃないかと気が付きました。
ただ、それだけでは何か足りない……と悩んでいたときに、うちの奥さんが趣味の編み物で使っていた毛糸を見て、「これが使えるかもしれない」と閃いたんです。
木の板にペイントするのではなく、余った毛糸を模様のように並べ、それを樹脂で固めて作品にする。ほかの人がやっていないし、面白いのではないかと作り始めました。それが20年くらい前のことですね。
――ひとつの作品を完成させるまでに、どれくらいの時間がかかるのでしょう?
hi-dutch:だいたい10日から1カ月、大きなものだと1カ月半ぐらいかかります。工程としては、まず木材を切り出します。それから彫刻のように削って表面を滑らかにし、毛糸を張っていきます。その上から樹脂を刷毛で塗り、1日乾かしてはヤスリをかけ、また刷毛で塗る。その作業を繰り返して、ようやくあのツルッとした質感に仕上がります。
もともと毛糸はガサガサしているので、そこを平らで滑らかにするまでにすごく手間がかかるんです。途中で「やっぱり違うな」と思っても引き返せないので、いつも慎重に作業を進めます。
もともと毛糸はガサガサしているので、そこを平らで滑らかにするまでにすごく手間がかかるんです。途中で「やっぱり違うな」と思っても引き返せないので、いつも慎重に作業を進めます。
――それだけの手間がかかっているんですね。しかし、実際に作品が売れるようになるまでには、実はかなり時間がかかったとお聞きしています。何か注目を集めるきっかけが?
hi-dutch:当時の僕はアーティストとしては作品が1個も売れず、主に業界の裏方として何でも屋のように働いていました。
で、これが嘘みたいな本当の話なんですけど(笑)、グリーンルーム・フェスティバルという音楽フェスがあって、ここで僕は映像を撮影したり、海外アーティストの作品をインストール(作品の展示設営を担当すること)したり、まさに裏方の一人として働いていたんですね。
で、これが嘘みたいな本当の話なんですけど(笑)、グリーンルーム・フェスティバルという音楽フェスがあって、ここで僕は映像を撮影したり、海外アーティストの作品をインストール(作品の展示設営を担当すること)したり、まさに裏方の一人として働いていたんですね。
そうしたら、イベントの前々日くらいにオーストラリアのアーティストが急遽抜けてしまい、ギャラリーの壁がぽっかり空いてしまうトラブルがありました。
開催直前で代わりを探す時間もない。それで責任者の方からのお声がけもあり、自分の作品を「hi-dutch」という名義で飾ることにしたんです。海外アーティストの展示スペースだったから、それっぽい名前にしようって(笑)。すると、その作品がすごくメディアに取り上げられたんです。
――偶然の抜擢から一気に注目されることに。
hi-dutch:でも、「hi-dutch」なんてアーティストの情報は調べても全然出てこないわけですよ。なんせ、それまで1個も売れてないから(笑)。
で、これも本当の話なんですけど、ちょうどその頃、ロンハーマンが日本初出店の準備をしていて、僕もショップのディスプレイ制作の裏方として少し関わっていたんですね。僕が撮影したカルフォルニアのサーファーたちの映像を提供したり、ディスプレイのアートを集めたり。
そうしたら、ロンハーマンの人に言われたんです。「店頭にLAのアーティストの作品を飾りたいんだけど、ヒダくんは向こうに詳しいだろうからコンタクト取れないかな? この作品の人なんだけど」と企画書を見せられて、そこにはグリーンルームで飾った僕の作品が載っていて、なんと「hi-dutch」って書いてあるわけですよ(笑)!
で、これも本当の話なんですけど、ちょうどその頃、ロンハーマンが日本初出店の準備をしていて、僕もショップのディスプレイ制作の裏方として少し関わっていたんですね。僕が撮影したカルフォルニアのサーファーたちの映像を提供したり、ディスプレイのアートを集めたり。
そうしたら、ロンハーマンの人に言われたんです。「店頭にLAのアーティストの作品を飾りたいんだけど、ヒダくんは向こうに詳しいだろうからコンタクト取れないかな? この作品の人なんだけど」と企画書を見せられて、そこにはグリーンルームで飾った僕の作品が載っていて、なんと「hi-dutch」って書いてあるわけですよ(笑)!
――「いや、それ僕ですよ!」って(笑)。
hi-dutch:もう、びっくりですよね。あまりにも知名度がなさすぎて、LAのアーティストだと思われていたっていう(笑)。でも、僕だとわかっても、「日本とLAのカルチャーがミックスしているところが逆に面白い」と評価してくださって、1号店の壁にいくつも作品を飾らせてもらいました。
ロンハーマンの日本上陸はものすごく注目を集めたので、僕の作品もいろいろなメディアに取り上げられました。
ロンハーマンの日本上陸はものすごく注目を集めたので、僕の作品もいろいろなメディアに取り上げられました。
――そこから謎のアーティスト「hi-dutch」をめぐる状況が一気に変わったわけですね。
hi-dutch:それまで値段も付けてなかったような作品が急に売れるようになりました。それで今所属している「GALLERY TARGET」に声をかけてもらい、作家として現代アートのシーンに入っていきました。
少し前までまったく作品が売れなかった自分が現代アートシーンで作品を発表できるようになって、「本当に夢みたいだな」と感じています(笑)。
少し前までまったく作品が売れなかった自分が現代アートシーンで作品を発表できるようになって、「本当に夢みたいだな」と感じています(笑)。
――そして今回、「NYA-」との初コラボが実現しました。「NYA-」のアイコニックなロゴを、ヒダさんならではのタッチでアレンジしていただいたわけですが、制作はスムーズでしたか?
hi-dutch:特に苦労はなかったですね。というのも、僕はこういうコラボはけっこう好きなんですよ。
すでにあるロゴやキャラクターを職人的な立ち位置でいかにカスタマイズするかっていう。各コラボアイテムのロゴはプリントや刺繍ですが、まずは木材と樹脂で、こういう作品を作ります。
すでにあるロゴやキャラクターを職人的な立ち位置でいかにカスタマイズするかっていう。各コラボアイテムのロゴはプリントや刺繍ですが、まずは木材と樹脂で、こういう作品を作ります。
――ここに飾ってある作品ですね。片方がネコのロゴで、もう片方が「NYA-」という文字をカスタマイズしたデザインになっています。
hi-dutch:多分、僕のことを知らない人は、これが木材と毛糸からできているってわからないと思うんですよ。
でも、そういう人が作品を見たときに、「え、これ何でできてるの?」「でも、なんか可愛い!」という直感的な反応をしてくれるのが楽しくて。
だから販売期間中は青山店にも飾ってもらうつもりです。「NYA-」という個性的なキャラクターを通して、素材の面白さにも触れてもらえたらうれしいですね。
でも、そういう人が作品を見たときに、「え、これ何でできてるの?」「でも、なんか可愛い!」という直感的な反応をしてくれるのが楽しくて。
だから販売期間中は青山店にも飾ってもらうつもりです。「NYA-」という個性的なキャラクターを通して、素材の面白さにも触れてもらえたらうれしいですね。
――各アイテムに落とし込まれたデザインについてはいかがですか?
hi-dutch:昔からグラフィックの仕事をしてきたので、自分の立体作品をどう平面のアパレルに落とし込むかというのは、ずっとやってきた得意分野でもあります。
特に今回は「自分が普段着られるもの、恥ずかしげもなくヘビーローテーションで着られるもの」を意識しました。僕は普段、ワンポイントのシンプルな服しか着ないので、今回のコラボアイテムもかなりシンプルなデザインに仕上げてもらっています。
特にワンポイントの刺繍が入った、この紺のTシャツはすごく気に入っていて、すぐにでも着たいくらい(笑)。多分、本当にヘビーローテーションすると思います。
特に今回は「自分が普段着られるもの、恥ずかしげもなくヘビーローテーションで着られるもの」を意識しました。僕は普段、ワンポイントのシンプルな服しか着ないので、今回のコラボアイテムもかなりシンプルなデザインに仕上げてもらっています。
特にワンポイントの刺繍が入った、この紺のTシャツはすごく気に入っていて、すぐにでも着たいくらい(笑)。多分、本当にヘビーローテーションすると思います。
――「NYA-」のものづくりに対する印象はいかがでしたか?
hi-dutch:服作りのプロフェッショナルとして、僕の考えたグラフィックをすごく綺麗にアイテムに落とし込んでくれました。
服ってシンプルなデザインにすればするほど、元の生地やシルエットがしっかりしていないと安っぽく見えてしまうんですが、「NYA-」の服は基本の形がしっかりデザインされているので、ごまかしがありません。
だからこそ、今回のようなシンプルなワンポイントがとても映えるんです。男女関係なく、オールシーズンで着ていただける理想のアイテムになったと思います。
服ってシンプルなデザインにすればするほど、元の生地やシルエットがしっかりしていないと安っぽく見えてしまうんですが、「NYA-」の服は基本の形がしっかりデザインされているので、ごまかしがありません。
だからこそ、今回のようなシンプルなワンポイントがとても映えるんです。男女関係なく、オールシーズンで着ていただける理想のアイテムになったと思います。
――7月25日には青山店でヒダさんによるワークショップも開催されます。どのような体験ができるのでしょうか?
hi-dutch:今回は小さな木材のベースに、水性の糊を使って自由に毛糸を並べて貼っていくというワークショップを行います。
僕が作品を作る工程の「樹脂で固める」手前の、毛糸で絵を描く部分を体験してもらうワークショップです。
僕が作品を作る工程の「樹脂で固める」手前の、毛糸で絵を描く部分を体験してもらうワークショップです。
数年前に千葉の美術館で子ども限定のワークショップをやったときも、ダンボールをカットしたものに毛糸を貼ってもらったのですが、予想以上に反響があって。
「毛糸を貼るだけで、こんなに可愛いアートになるんだ!」という驚きがあるんですよね。短い時間で誰でも簡単に自分だけの作品を作ることができますから、大人の自由研究だと思って、気軽に参加してほしいですね。ちょうど夏休みの時期ですし(笑)。
――ありがとうございます。最後に、来店を検討している「NYA-」ファンへメッセージをお願いします。
hi-dutch:僕の作品を知らなくても、アートに少しでも興味がある人にはぜひ参加してほしいですね。
毛糸を並べ、それが自分の手の中でひとつの作品になっていくプロセスは、ほかでは味わえない楽しい体験になるはずです。青山店で、皆さんと一緒に手を動かしながらお会いできるのを楽しみにしています!
毛糸を並べ、それが自分の手の中でひとつの作品になっていくプロセスは、ほかでは味わえない楽しい体験になるはずです。青山店で、皆さんと一緒に手を動かしながらお会いできるのを楽しみにしています!
<プロフィール>
hi-dutch(ハイダッチ)
1972年生まれ。サーフボードのリペア技術を生かし、自身と関わりの深い海をモチーフに、木材に毛糸を貼りつけ、樹脂でコーティングして研磨する手法で作品を制作している。
個展を開催するほか、日本をはじめ、アメリカや香港、台湾、オーストラリアなどでのグループ展に参加。作品発表だけでなく、店内装飾なども手掛けている。
Instagram:@hi_dutch
hi-dutch(ハイダッチ)
1972年生まれ。サーフボードのリペア技術を生かし、自身と関わりの深い海をモチーフに、木材に毛糸を貼りつけ、樹脂でコーティングして研磨する手法で作品を制作している。
個展を開催するほか、日本をはじめ、アメリカや香港、台湾、オーストラリアなどでのグループ展に参加。作品発表だけでなく、店内装飾なども手掛けている。
Instagram:@hi_dutch
(取材・文/小山田裕哉)
■取扱い店舗
CABANE de ZUCCa AOYAMA 7/1(水)-
A-net ONLINE STORE 7/10(金)-
CABANE de ZUCCa AOYAMA 7/1(水)-
A-net ONLINE STORE 7/10(金)-
WORKSHOP EVENT at AOYAMA
下記日時において、hi-dutch氏をお招きし、ワークショップイベントを開催いたします。
今回のイベントでは、NYA-のシルエットに型取られた木型に毛糸を貼り付け、オリジナルオーナメントを制作いただけます。
ぜひ特別な時間をお過ごしください。
■CABANE de ZUCCa AOYAMA
7/25(土)14:00-18:00
今回のイベントでは、NYA-のシルエットに型取られた木型に毛糸を貼り付け、オリジナルオーナメントを制作いただけます。
ぜひ特別な時間をお過ごしください。
■CABANE de ZUCCa AOYAMA
7/25(土)14:00-18:00
■参加条件
7月中にNYA-の商品を税込7,700円以上ご購入の方
※会員様限定ご優待にてお買い上げいただいた商品は対象外です。
※お買い上げ店舗は問いませんが、購入時のレシート又はA-net Membershipの方は買上げ履歴をスタッフまでご提示ください。
※イベントへのご参加はお一人様1回限りとなります。