2024/01/10 | Plantation
Designer’s selection “New collection in January”
‘VASE IN THE CANVAS’
美術館で観たある画家の室内画には多くの花と花瓶が彩る。東洋風の絵付けの花瓶やフローレンス風、乳白色のオパリンガラス風であったり、陶芸を始めた私は花瓶のシェープに魅了される。そろそろ絵付けでもしてみようかと思った時に東洋の陶磁器の絵付けをそのまま参考にするよりも絵画の中の花瓶の絵付けは油絵のラフなタッチがモダンな形で想像力を掻き立てる。
そんな陶器に描かれた風を図案化したり花瓶のレリーフのテクスチャーを想像してみたり素材に落とし込み色もキャンバスから広がる生成りからコバルトの絵付け風青色や青磁器の釉薬を思わせる淡い青緑色の広がりなど想像し表現している。
デニムを泥染めにして黒くしたりもそんな土のイメージから発展したものである。
1月の提案はBIZEN シリーズのBIZEN WAVE JQとBIZEN ドライデニムを中心に凝った織りのジャガード素材が華やかさをプラスする。色によって表情を変えるジャガードは多彩なコーディネイトを生み出してくれるでしょう。
BIZEN WAVE JQは、絵画の中での女性のフォークロア調ブラウスから着想を得た刺繍風ジャガードをいつものウェーブ素材に織り込んだもの。
ナチュラルなウェーブとジャガードの立体感が特徴のPlantationオリジナルのクラフト感がありながら、モダンな華やかさが魅力のシリーズ。
お勧めはシーズンビジュアルで着用している濃ネイビーにブルーのジャガードが華やかなドレスではあるが、今回は普段使いできそうなグレー味でシックな色合いのコーディネイトに。
色によって表情を変えるのが魅力。小物でブルーの凸凹サックをプラスすることで、華やかさと軽さがアップする。
BIZENドライデニムはインディゴ色と今回使用したキナリ色の2色展開。
キナリ色はナチュラルな綿の生成色の経糸にグレーとキャメルのヨコ糸を交互に打ち込むことで生まれる深みのある色合いで、シーズン問わず着られるデニムになっている。
デニムコートは肩に馴染み、春に向けて重宝するアイテム。
コートとパンツが同じ素材というコーディネイトは、大人デニムの提案として男女ともにおすすめのスタイル。
BIZEN WAVE JQのブラウスを中に着ることで、ナチュラルな素材感が加わりリッチな気分にさせてくれる。
ネイビーのグラウンドに鮮やかなブルーが刺繍風に織り込まれた華やかさのある配色のブラウスと、ボトムにはPlantationオリジナルのヨコ糸に綿の強撚糸を交互に織り込むことでシボ感と空気感が独特の風合いをつくり着ることで馴染むドライなデニムパンツを合わせている。
岡山のデニム産地で長年取り組んでいる織屋さんでつくりあげたPlantationならではのオリジナルデニムはインディゴと硫化染めの黒をミックスして染めているので深い色合いになっている。
デニムでありながら落ち感があり上品な「大人のデニム」に仕上がっている。
パネルJQは、絵画の中で観る民族衣装を着た女性のイメージからフォークロア調の刺繍のようなモチーフをパッチワークした柄をジャガード編みでつくったジャージ素材。凝ったジャガードのトップスとBIZEN WAVE JQのスカートでつくった組み合わせ。
スカートは細かいプリーツの様な表情になりウェーブの陰影の中に赤の刺繍のような織り柄が揺れる。
色によって表情が変わるジャガードで、赤はよりフォークロア調になるのが魅力で可愛らしさと華やかさを演出する。
冒頭のデザイン画はこのコーディネイトを描いたもの。
フォークロア調の刺繍のようなパッチワーク柄のジャージと同様に民族調の柄をボーダー状にステッチで刺したようなジャガードの生地でつくったスカート。
柄on柄でコーディネイトしても、白地の柄同士の組み合わせで重くなくドレスのようなリッチな晴れ着スタイルに。
更に同素材のパネルJQのストールをショールとして巻いても楽しめる。オリジナル柄の凝ったジャガードを楽しんで。
リリーコットンは撚りのかかっていないスライバーの綿の糸をリリヤーンにすることで綿でも膨らみとウォーム感があり、細いストレッチ糸を一緒に編み込むことで型崩れしづらい柔らかさと上質な風合いを出したニットベスト。
腰が隠れる丈のポケット付きベストはコーディネイトを楽しめる1枚。
黒のベストに裾に折り返しの付いたデザイン性のあるスカート風パンツとの大人っぽいコーディネイトはモード感もありおすすめ。
インナーには無地のリサイクルテレコの様なものももちろん素敵ですが、今回はパネルジャガードのトップスを組み合わせて提案。
ベストから覗く凝ったジャガードの袖がさりげない華やかさを加えてくれる。
No.06のニットとパンツの組み合わせで色を淡い色の組み合わにしたバージョン。
色を変えることで軽さと柔らかさの印象が変わり上品なカジュアルコーディネイトになる。ボトムは長年定番にしているラップスタイルに見えるスカートパンツの裾をマッキン(裾の折り返し)にしてメンズパンツのようにシャープなシルエットにしている。
歩いた際に動きの出る裾が魅力の1枚。
オフホワイトに近いライトグレーのジャケットとパンツの上下にベージュのベストを組み合わせた柔らかいセットアップの提案。
リファインストレッチは膨らみのあるポリエステルレーヨンのストレッチ性とドレープ性を併せ持った素材で、着心地の良いカジュアルにもフォーマルにも対応できる素材。
インナーにリリーコットンのベストを組み合わせることでセットアップを上品にカジュアルダウンできる。